台風様に最大限の皮肉を込めてこの文章をささげます。その3+α

その1http://d.hatena.ne.jp/honenozui/20070714/1184438285
その2http://d.hatena.ne.jp/honenozui/20070714/1184444637
テストやらレポートやら卒論やらでなかなか出来なかったその3がやっとこさ完成
冷静に完膚なきまで確実にこれ以上の続きなんてないです、押忍


「冷静に、冷静になって考えてみ?台風が直撃するかもしれないのにさ、無理にでも強行してさ、徳するような人でもいるわけ?」
「でも、実際に他の皆はもう動いているわけなんですよね?」
「動いてる事は確かに事実だけどさ、それが明日の強行には繋がらないわけさ、わかる?」
「あー、つまり、結局は中止なんですか?」
「そうとも限らないわけよ、いくら私だって自然には敵わないのさ、一晩かけて台風の
様子を見て、だ。最終的な決断は明日の朝の次点で出すというわけだ」
実に道理に適った行動だ、らしくもない。
「台風くらいでガタガタぬかすんじゃない!やると言ったらやるの!今まで必死になって準備にしてきたものを台風くらいで中止にするなんて!バカらしい!実にバカらしい!」
くらいは平気に言ってのけそうなナガイ女史が天気次第では中止、という至って常識的な判断を下すなんて!明日は雨が降るぞこれは!いや、台風か、しかも直撃か。
「とは言ったものの、このままだと100%直撃でしょうね。つまり私たちの役目はさ、台風が順調に北上するのを見守ってだ、奴が上陸、もしくはここが暴風域に入ったらつつがなく、完全に、完璧に、中止を宣言する事なのさ、おーけー?」
「おーけー、了解しました。本当に残念ですが天候には勝てませんね!」
ありがとう台風様!本当にありがとう!はやり今回のMVPは間違えなく君だ!さて、中止が確定したならば何から消化しようか?やはり今期1番の失敗作「沈殿する肖像?」からだろうか?前作は最高だったが実に残念な続編を最初に見るべきか?いや、それとも隠された名作「ゆとりちゃんの日々」を見るべきか?楽しくなってきた!数時間前のような昂ぶるモチベーション再来!ありがとう!全米にありがとう!そして全世界にありがとう!
「………あのさ、シマ君。中止確定でとてつもない程の幸せが溢れかえってる所悪いんだけどさ、中止になったからと言って君がこの3連休を自由に過ごせるってわけじゃないんだよ。その辺理解してる?」
理解したくもない、理解するつもりもない!何言ってるんだこの人は?
「私たちの役目ってのはさ、何一つも遺恨を残さずに中止にする事なんだよ?中止が決まったからと言って、ハイ解散!ってわけにはいかないんだよ?実際に他の皆はもう動いてるわけなんだし」
「………つまり、僕らは、実行すらされていない今回のイベントの後始末をするわけなんですか………」
「そーゆーわけだ。中止が確定したのならシマ君には現地に行ってルイとクサノの合流してもらう事になってる。微力ながら期待してるよ、君にも」
「僕はあれですか?特設会場で暴動を起こしている現地住民とでも対立すればいいんですか?」
「おぉ、冴えてるなぁ、まさにその通りだよ」
待て、待てよおい、暴動を起こす現地住民って何だよ?そんな紛争地帯みたいな現実が存在するというのか?
「さっきルイから連絡があったんだけどさ、こんな天候にも関わらず前日から現地入りして前夜祭と称してバカ騒ぎしている連中がいるんだわ。30人前後と数は平時よりは少ないけどさ、というわけでさ、中止確定ならルイとクサノと合流して彼らの相手をしてもらうというわけだ、目標は暴動起こさず、怪我人出さず、キレイな形での解散!」
暴動ってなんなんだよ一体、そんな連中の相手を、3人で!しかもこんな天候の中で行わなければならないのか!なんかもう溶けて消えてしまいたい。こんな事ならば強行でもして、開催した方がマシなんじゃあないのか?勘弁してくれ、僕の優雅な3連休を返してくれ!台風様っ!
「ところで、シマ君さ、お店の人に悪いだろ?何か注文したらどうだ?」


そんなわけで8時間後、中止が決定して僕は会場へ行く事となる。ズブ濡れでドロ塗れ、満身創痍で暴動を起こす現地住民と対峙する事には「沈殿する肖像?」も「ゆとりちゃんの日々」も、それどころか満足に食事をとるだけの余裕すら与えられない連休が始まるのだった。
そんな大混乱の中、僕は台風に乗ってやってきたエキセントリックガールと遭遇するはめになるのだが、それは別の機会にでも語るとしよう。そんな機会、金輪際ないのだろうけどさ





                次回予告!!




ある日僕は気付いた。今僕に、いや、この世界に必要なものは何なのだろうか一体?十分な睡眠時間か、栄養が保たれた食事か、適度な刺激か、いや、これらを必要としているのは僕だけだ。決してこの世界が必要としているわけではない。ならば一体世界は何を求めているのだろうか?争いのない環境だうか、貧困のない日常か、美しい自然の保持か?いや、これもまた違うはずだ。
そんな堂々巡りの思考の末僕は確信した。この世界に必要とされているものは革命なのではないか?いや、間違えなく必要とされているのは革命だ。
その夏僕はルイ先輩、クサノくん、二条さんというたった3人の仲間と自らのちっぽけな能力だけを頼りに全世界を敵に回すという暴挙、否、革命を起こす事になる。
僕たちが繰り広げたこの夏の戦いには残念な事に素晴らしい結末は待っていない。それどころか指の欠けた美女も出てこなければ、ビールを飲んでくだを巻く頼れる親友も出てこない。ましてや、風の歌なんて一切聞こえる事がない。
それでも僕たちは世界のためだと信じて戦い続けた。これは、そんな僕たちの泥臭くて、かっこ悪くて、それでいてどこか気の抜けた一夏の記録なのだと思う。




公開予定は一切ナシ!僕に超能力モノを求める事が既に間違えだ!
あー、そうだ、タイトル考えていなかったわ
なんかもー適当に「ウミガメの夏」とかそんな感じでいいや!
ウミガメとか想定に入っていなかったわ!出さなきゃダメですか?そうですか。